先日、赤羽雄二さんの「ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」を読んで数日実践してみたので、感想とこれから取り入れていきたいことを記録に残しておこうと思います。
読書ノート
読み始めた目的
今年の私の目標が「決断を早めて成功も失敗もたくさん経験する」というもので、今年は決断が早くなりそうな本を読もうと思っていました。
こちらの本は数ヶ月前に他の方が紹介しているのを見ていて、タイトルから「今一番読んだ方が良さそうだな・・」と思っていたので、年始最初の本として読み始めました。
ゼロ秒思考とは?
思考の「質」と「スピード」、双方の到達点が「ゼロ秒思考」だ。ゼロ秒とは、すなわち、瞬時に課題を整理し、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか意思決定できることだ。ーーー
こちらはこの本のカバーの折り返し部分に書いてあった言葉。
この本では、このゼロ秒思考に到達するための考え方や、トレーニングとしての「メモ」の取り方が書かれています。
メモと言っても、誰かの話を聞いたり本などの情報をまとめるようなものではなく、日々頭に浮かんでくる自分自身の感情や思考をスピーディーに書き留めていく、というものです。
やり方
ーーー 頭に浮かぶことを次々とメモに書くだけ。ただ、ノートやパソコン上ではなく、A4の紙に1件1ページで書く。ゆっくり時間をかけるのではなく、1ページを1分以内にさっと書く。毎日10ページ書き、フォルダに投げ込んで瞬時に整理する。ーーー
“はじめに” より
メモの例
▶︎ A4の紙を使用
▶︎ 1件につき1ページ
▶︎ 1ページ1分以内
▶︎ 毎日10ページ書く
▶︎ 書き終わったらフォルダに保存
基本の書き方としてはこんな感じです。この他にも書き方のコツがありますし、書いた後のメモの活用方法の部分も面白かったので、気になる方は本を読んでみてください^^
「タイトル例」が400タイトル以上載っているページもあって、そういった参考ページもメモを続けていく上で役立ちそうです。
※ “はじめに”と目次、本文のさわりの部分はAmazonの商品ページで試し読みできます。
読んだ感想
普段からもやもやがあるとメモを取る習慣があるので、「普段感じていることを分かりやすく言葉にしてくれている」と思いながら読みました。
8年前の本なので、知らず知らずのうちにこの本を元に書かれた他のビジネス書やブログなどに触れてきたせいかもしれません。
人は色々なしがらみに囚われていて、日頃から頭に靄がかかっていて。周囲の人の思惑を測ったり、人前では常識を踏まえなきゃいけなかったり、そんな中で自分の考えまでまとめるなんて、頭の中だけではなかなかできないですよね。決断を早くするためには、そのもやもやを日頃からメモなどで吐き出しておくことがまず大切だという部分に共感しました。
ジャーナリングとの違い
とは言っても、ジャーナリングのようにただ思ったことを書き出して日頃のもやもやを解決しておく、というのは下準備の段階です。私ももやもやした時にジャーナリングをすることはあるのですが、実際にトレーニングに取り組んでみてそれとはまた違う効果も感じています。
ゼロ秒思考のトレーニングは日頃の決断力や思考力を鍛えるのにも一役買ってくれます。
(逆に、もやもやの解消には自分のペースでできるジャーナリングの方が良い部分もあるので、その辺りは使い分けすると良いと思います)
ゼロ秒思考のメモの取り方をやってみた感想
元々書く文字が小さい私は「A4用紙に4行(120字)程度なんて勿体無い・・・」と思っていたのですが、1分でギリギリ読める字で書くにはA4程度の大きさが必要なことを実感しました;
最初は1分で1枚というのがかなり大変で2行くらいでタイムオーバーになってしまったので、1分30秒くらいのタイマーをかけて取り組みました。
3日ほど続けて1分程度で書けるようになりましたが、4行の話が上手く繋げられなくて、なかなか難しいです。
多分この手間取っているところが私の足りないところ(まだまだ成長できるところ)だと思うので、すらすらと分かりやすく書けるようになるまで訓練しようと思います。
1分で考えてみて気付いたこと
1分というギリギリの時間で考えていて気付いたのは、なるべく早く書き出すことで、
・余計なことを考えない(考えている暇がない)
・複数のことを忘れない内に考えることができる
ということです。
「余計なことを考えない」というのは予想していたのですが、「複数のことを忘れない間に考えられる」というのが新しい発見でした。
私自身、ワーキングメモリと呼ばれるような「短期的に記憶しておく作業」がとても苦手で、すぐに今何をしていたかを忘れてしまうし、記憶力テストなどをすると年齢の倍以上の値が出たりします。
そのせいもあって、今まではなるべく時間をかけて覚えたり考えたりするようにしていたのですが、逆に「早く考えて行動することで忘れにくくする」という手もあることに気付きました。
自分の脳の仕組み上、どうしても何かを記憶する時には時間がかかりますが、アウトプットをするときはなるべく早くを心がけようと思いました。
自分が確立してきたメモ方式に、良い部分を取り入れたい
元々朝一番や頭がこんがらがった時に、A4のコピー用紙にマインドマップでTODOや悩み事を書き出していて、それが「ゼロ秒思考」のメモと同じような役割を果たしていました。
ひとまず3週間、「ゼロ秒思考」と同じ箇条書きの形式で悩みなどを書き出してみて、元々やっていたマインドマップの活動に良い部分を取り入れたいと思っています。
ということで、3日ほどやってみての、私のマインドマップのアイディア出しと似ているところ・違うと感じたところをまとめておきたいと思います。
マインドマップのアイディア出しと似ているところ
▶︎ A4サイズのコピー用紙(いらない紙)に書き出すところ
▶︎ 思いついたことを書き殴るところ
▶︎ 問題をどんどん深掘りしていくところ
著者も「ゼロ秒思考」のメモの方法はロジックツリーと同じ(むしろロジックツリーと違って構造化しなくていいから気軽に書きやすい)とおっしゃっています。
ロジックツリーと同じような(むしろもっと自由な)使い方ができるマインドマップも、「ゼロ秒思考」的メモと同じことが出来そうです。
マインドマップと違う点(取り入れたいところ)
▶︎ 1ページ1分(時間制限)
▶︎ 1つのトピックにつき4〜6項目出す
▶︎ 要素の階層をきちんと考えるところ
▶︎ 考えをあちこち飛ばさない
▶︎ 3ヶ月/6ヶ月後に見返すところ
自分のマインドマップの時間は、満足するまで時間をかけて考えを書き出していました。
ただそうすると元々考える速度が遅いので、1枚に30分くらいかかってしまうこともありますし、時には細かすぎる部分まで書き出してしまいます。
考える速度を早めるためにも、制限時間を設けて考えをまとめていきたいと思います。
あとは、マインドマップだと色々なトピックに行ったり来たりしながら考えを広げられるのが長所なのですが、そればかりしていると考えの発散は出来てもきちんと意識しないと素早く話をまとめる力はなかなかつかないと実感しました。
その辺りが私の決断が遅い理由の一つかなと思うので、1つのトピックに集中して、話の階層も意識してメモをする練習もしていきたいと思います。
それから、私のマインドマップメモは見返す習慣がありませんでした。
大切な項目だけ手帳に清書して、メモは念の為に写真に撮ってGoodNotesというノートアプリに入れてから捨てていました。写真を撮っておくのは必要になった時に検索するためですが、正直今まで見返したことはありません。
自分の思考の癖を知るためにも、定期的にちらっと自分の思考の過程を見返すことは大切だと思いますし、トピックごとにフォルダ分け出来るのもA4箇条書きの良いところ。
もしかしたらマインドマップとは別に、A4箇条書きメモも習慣にした方が良いかも・・・という気もしてきました。またメモが溜まってきたらどうするか考えようと思います。
手軽なので、夫の習慣にしてもらえそう
夫はメモを取る習慣がないので、タイマーをかけて一緒にこのワークをやってみたところ、「すごくすっきりして考えがまとまった!」と効果も実感してもらえました。制限時間もあるし、1日10分程で出来るので、定期的に声かけをすれば習慣にしてもらえそうです。
身の回りに悩みやすい方がいたら、一緒にワークをすると楽しみながら悩みが解決できるかもしれません^^
ゼロ秒思考で決断は早くなりそう?
最初に書いた通り、私がこの本を読み始めた当初の目的は「決断を早くしたい」というものなのですが、
・頭の中の靄を日頃から取っておく
・時間制限を設ける(素早く考える癖をつける)
・(最終的に)メモを理路整然と書けるようにする
という点で、ゼロ秒思考のメモ術を取り入れると決断(考えをまとめる作業)が早くなりそうですし、1分タイマーの効果が特に絶大で、既に段々と素早く考える癖が身についてきました。
おわりに
今日は「ゼロ秒思考」を読んで実践した感想をまとめてみました。
この本には著者の長年のメモの取り方が詳しく説明されているので、メモを取っているうちに分からないところが出てきたらまた読み返そうと思います。
既に独自のメモ方法を確立している方にも学べる点があると思うので、まだ読んでいない方は是非手に取ってみてください^^
今日も読んでくれてありがとう!