今年の8月末に神奈川県の逗子(ずし)に引っ越しました。
初めて逗子を訪れたのは今年の初夏。twitterで偶然流れてきたコワーキングスペースの案内が目に留まり、千葉から1時間半程電車に揺られて葉山の古民家を訪ねた時です。
JR横須賀線で東京方面から、北鎌倉、鎌倉と行って、その次が逗子。逗子駅の改札を出るとゆったりとした息遣いが感じられて、妙に居心地良く感じたのを覚えています。
・・・むかしむかし、大きな窓から日が差し込む教室の中、友人達がにこやかにおしゃべりをしているその横で、机に突っ伏してまどろんでいた高校時代。その頃を彷彿させる、緩やかな空気でした。
その日は葉山の古民家でのコワーキングの後、そこで知り合った友人が借りているサマーハウスや夕日が落ちる森戸海岸に連れて行ってくれて…
帰ってから素敵な街だったという話をすると、Google Mapで検索した夫は未だ見ぬ逗子・葉山をすっかり気に入り、翌月には移住先物件が見つかっていたのでした。
一方の私は、その頃住んでいた場所に思い入れは無いものの、そこから動くのが億劫になっていました。引っ越しが失敗だったらどうしよう…。そんな時に相談させてもらった友人に「住む場所で変わるものだよ」と後押しされ、「億劫になった心ごと変わりたい。」そう思って、夫に引っ越しの承諾をしました。
あれよあれよと言う間に決まった引っ越しだけれど、私だけでなく夫もそれまでの生活の閉塞感にストレスを感じていたようで、今思い起こすと自然な成り行きだったのだと思います。
海と山に囲まれた移住先探し
いつかはのんびりと田舎で暮らしたい。そう思って、ここ2,3年旅行先は自分達が暮らしやすそうな所を選んで、視察するような旅をしていました。
主に東京にいるお客さんの所に通うことを考えると千葉の房総半島(富津とか館山とか)が有力かな。でもなかなか遠いから、引っ越すのはまだまだ先のことだろうな。神奈川に引っ越すことになったのは、そう思っていた矢先でした。
東京から1時間程のところでも、自然に囲まれた暮らしって出来るんだなぁ…
引っ越してから夫は水を得た魚のように、近くの逗子海岸や東京湾側の横須賀まで毎日のように出掛けて行って釣りを楽しんでいます。
私は海よりも山や森が好きな人なのですが、幸い逗子は小さな山々に囲まれています。今住んでいる家も山の麓。近くの家の人々も花や木が好きな方が多いようで、駅から家までの帰路は丁寧に手入れされた垣根を通るので、日々の散歩や買い物などの行き帰りに癒されています。
元々何をするにも時間がかかってせかされると上手くいかない性分で、高校時代のゆるい空気が流れる休み時間が一番勉強のはかどる時間でした。今住んでいるところも、そういう空気が流れています。
本当に、引っ越して良かったなぁ。