私はここ2年ほど、方眼ノートを手帳がわりに使っています。
最近それをもっと効率的に使いたいと思って取り入れたのが、頭の中を整理し、集中力を上げるために考えられたノート術、「バレットジャーナル」。
バレットジャーナルというと装飾の多い賑やかなノートを思い浮かべる方も多いと思いますが、元々はシンプルで効率化されたノート術なんです。
ただ、元々のバレットジャーナルはメリットがたくさん詰まっている反面、言葉で簡潔に良さを伝えづらいので、今回はコンセプトやシステムを図解してみました。
この記事の前半では、バレットジャーナルのコンセプトを、図解を交えて説明、
後半からは、ノートの写真を交えながらシステムの詳細を説明していきます。
タスク管理術や手帳・ノート術として、バレットジャーナルを検討している方の参考になれば幸いです。
バレットジャーナルとは?
バレットジャーナルは、頭の中を整理し、集中力を上げるために考えられたノート術です。
考案したのは、アメリカ人クリエイターのライダー・キャロルさん。
キャロルさんには子供の頃から注意欠陥障害(ADD)があり、人よりも集中力を欠き、頭が混乱しがちでした。それを克服するために長年改良を重ねながら考えたノート術が、バレットジャーナルです。
ミニマルなノート術
バレットジャーナルは根本的に、ミニマルな考え方のメソッドです。
そもそも管理にノートを使うのも、「情報のあふれるネットワークと接していない空間で、じっくりと集中して問題に向きう」という目的があります。
記述方法もシンプルですが、タスク自体も「本当に必要なもの・意味のあるもの」に絞ることを重視しています。
その辺りの考え方や、より集中するための方法は、キャロルさんの著書に詳しく書かれています。
キャロルさんの著書(公式ガイドブック)
バレットジャーナルの特徴
バレットジャーナルのシステムは使い出すとシンプルなのですが、初めての方に説明するにはちょっと複雑です。
分かりやすいように、特徴を3つにまとめました。
シンプルに記述
バレットジャーナルにはシンプルに記述・管理するための記述方法があります。
箇条書きで書いたり、シンプルな記号を使うので見やすく、後から見返す時にも便利なシステムです。
散らばった情報を一冊にまとめる
バレットジャーナルは、スケジュール・タスク・メモ・アイディア・日記…などの内容をまとめて管理できます。
手帳や携帯電話だったり、メモ帳やポストイットだったりと、様々なところに散らばりがちな情報を一冊で管理できるので、いちいち複数のメモやノートを探し回ったりせずに済みます。
簡潔なスケジューリング
枠も何もないノートで管理するのが難しい「スケジュール」。バレットジャーナルのシステムを使えば、ノートとペン1本で最低限のスケジュール管理ができます。
また、枠がないので日や月によって情報量を変えられますし、毎回真っ白なページに書き込めるので、「今」の作業に集中することができます。
この記事の後半では、この3つの特徴と、それに関するシステムや専門用語について詳しく紹介します。
※ 仕組みはいいから、とりあえず試してみたいという方は、この記事からどうぞ。↓
コラム
- バレットジャーナルで、「今」に集中する
バレットジャーナルを手帳として使う一番のメリットは「今に集中できる」部分だと思います。
いくつも仕事を抱えていると、今はAの作業に集中するべきなのに、BもCも気になってしまう…ということはありませんか?
そんな時に有効なのが、頭にあるものを全て書き出すこと。
バレットジャーナルのメソッドでノートを使っていると、真っ白な新しいページに書き出すことができます。
そうすると、今・この時、頭の中にあるものごとだけと、集中して向き合える。
これは、実際に私もバレットジャーナル方式に手帳を変えてみて初めて実感できたことです。市販の手帳のような枠に収めることや、次のページや項目のことを気にせず書けると、想像以上に集中できるようです。
「頭の中を整理し、集中力を高める」。基本に忠実に使ってみると、このバレットジャーナルのコンセプトが実感できると思います。
バレットジャーナルのシステム
ここからは、3つの特徴を支えるシステムについて説明します。
タスクをシンプルに記述する
ラピッドロギング
バレットジャーナルでは、基本的にどのページも「ラピッドロギング」と呼ばれる以下の方法でメモやタスクなどを記述していきます。
● 箇条書きで簡潔に書くこと
● その箇条書きの頭には、予め決めた記号(key)を付けること
記号(key)の種類によって、この行はタスクなのか予定なのか、はたまたメモなのかがひと目で分かるようになっています。また、タスクの進行状況が判断できる機能を持つ、後から追記するタイプの記号もあります。
このラピッドロギングは、市販の手帳やwordやexcelを始めとしたデジタルツールにメモする時にも気軽に使えるので、手帳をバレットジャーナル式にする予定のない人にもオススメしたいアイディアです。
情報を一冊にまとめる
情報を一冊にまとめるために、バレットジャーナルには「インデックス」と「ページ番号」、それから「コレクション」という考え方があります。
この3つは、本でいうところの「もくじ」と「ページ番号」、それと各「章」のような役割になります。このシステムのおかげで、必要な情報がどのページにあるか探しやすくなります。
「インデックス」
ノートの始めに作るインデックス。本の「もくじ」のような役割をします。
ページ番号
ノートを使い始める時に、全てのページにページ番号を振っていきます。この番号が、情報の住所になります。
コレクション
手帳でいうところのマンスリーページ、デイリーページ、メモページなど、ひとつの役割を持ったコンテンツのことを「コレクション」と呼びます。
コレクションのページ番号をインデックスに書いておくことで、情報の場所が管理できます。
簡潔なスケジューリング
バレットジャーナルには、スケジューリング機能を果たす3つのコレクションが用意されています。
次に紹介する、「フューチャーログ」「マンスリーログ」「デイリーログ」の3つです。
フューチャーログ
手帳でいうところの年間スケジュール表のようなものです。
バレットジャーナルでは、必要な時に必要なコレクションを作るので、直前になるまで月間スケジュールや日々のスケジュールのコレクションが存在していません。なので、ノートの最初の方にスケジュールが決まっているものを書き留めておけるページが必要になります。これが「フューチャーログ」の役割です。
マンスリーログ
「マンスリーログ」は、月ごとのタスクやスケジュールを管理します。
デイリーログ
「デイリーログ」には、一日ごとのメモやタスク、日記や予定など思いついたことを書き込んでいきます。
その日の終わりに次の日との区切り線を引くだけなので、好きな分量の情報が書けます。
自分に合わせてカスタムできる
ここまで基本的なコンセプトを説明してきましたが、バレットジャーナルは柔軟性が高く、自分に必要なコンセプトだけ残して、どんどんカスタマイズすることができます。
考案者のライダー・キャロルさんが世の中にシステムを発表したことで、利用する人がそれぞれ自分に合うようにバレットジャーナルを進化させています。
「#BuJo」などのタグでSNSで検索すると、世界中のバレットジャーナルユーザが公開しているオリジナルのノートも見られますよ。
私のカスタマイズ
基本のバレットジャーナルは時間管理機能が弱いので、時間を意識したい時はガントチャートを貼ったり枠を書いたりしています。
体調を崩しやすい時は、睡眠などの管理ページを作ったり。
他のカスタムページは、下の記事にも掲載しています。
また、バレットジャーナルの機能的に弱い部分は、併用して市販の手帳やデジタルツールを使う人も多いようです。
私も忙しい時期や枠を書く時間がない時は、Googleカレンダーのタイムラインなどを併用しています。
特徴とシステムのまとめ
最後に、バレットジャーナルのコンセプトと特徴、それに関連するシステムを図にまとめました。
この記事では基本的な部分だけ説明しているので、他にも特徴的なシステムや専門用語などがあります。
もっと詳しいシステムやバレットジャーナルがこのような仕組みになるまでのお話などが気になる方には、発案者のライダー・キャロルさんの著書がオススメです。
おわりに
ここまでで、なんとなくバレットジャーナルの仕組みやメリットが分かったでしょうか?自分に合っていそうという方は、是非始めてみてくださいね。
実際に始めてみましょう
次の記事で、初めての方に向けた作り方を順を追って説明しています。
今日も読んでくれてありがとう!
\ BuJoのAtoZ、まとめました! /